国交省がマンション耐震性確認のマニュアルを発表

(2005年12月19日)

写真: 国交省が発表したマンション耐震性確認のフローチャート
※画像をクリックするとPDFファイルがひらきます

社会問題化している構造計算書の偽造問題に対応し、国土交通省は12月2日、マンションの耐震性を確認するためのマニュアルを発表しました。自分のマンションの耐震性に不安をもつ管理組合はどのような対応をとればいいのかが、フローチャート形式のマニュアルによって簡潔に示されています。

関連文書はマン管センターの
ホームページで公表

国交省が発表した文書(マニュアル)は、財団法人マンション管理センター社団法人高層住宅管理業協会、およびマンション管理士団体連絡会が三者連名で作成した「ご自分のマンションの耐震性を確認したい管理組合の皆様へ」。12月8日に国交省が発表した「マンションの耐震性等についてのQ&A」と合わせて、マンション管理センターのホームページで公開されています。マニュアルはPDFファイルをダウンロードすることができます。

マニュアルでは、耐震性を「どのレベルまで確認したいのか」によって、(1)構造計算・建築確認・施工をおこなった者を確認したい、(2)念のため構造計算書の再計算をしておきたい、(3)この際構造計算書の再計算だけではなく耐震診断を実施したいという、三つの選択肢を設けて具体的な対応方法を解説しています。

建築確認許可業務が民間へ開放されたのは、1999(平成11)年5月以降に建築確認申請をした物件からです。それ以前の検査は、すべて地方自治体が建築確認を行っているので、少なくとも今回問題が発覚した民間検査機関が関与した可能性はありません。また、1981(昭和56)年6月以降の建築確認は、新耐震基準に沿って適合性がチェックされているため、設計図書や構造計算書の再チェックにより設計上の耐震性を確認することが可能です。

築年が古い分譲マンションでは、設計図書が管理組合の手元になかったり紛失したりしているばあいも多いようです。2001(平成13)年8月にマンション管理適正化法が施行されて以降、構造計算書をふくむ設計図書は売主から管理組合へ引きわたすことが義務づけられています。この機会に、まず設計図書の保管方法について確認と見なおしをはかることが重要といえるでしょう。

参考: 
財団法人マンション管理センターのホームページ
社団法人高層住宅管理業協会のホームページ
有限責任中間法人 首都圏マンション管理士会のホームページ
全国都道府県マンション管理士会協議会

関連ニュース: 
分譲マンションの実態調査(2005年11月21日)
【トピックス】“適正化法時代”のあたらしい「マンション管理」(2005年11月)

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