市川市行徳防犯協会
住宅防犯セミナーの概要
2005(平成17)年2月20日(日)
午後2:00〜4:00
行徳文化ホールI&I大会議室
1.開会挨拶(うさみ地域街づくり推進課長)
- 本年4月1日防犯まちづくり条例の制定、施行に向け、市議会に提案済み
2.講演
(1)地域における犯罪の現状について(行徳警察署 忍(おし)生活安全課長)
- 行徳管内の犯罪件数はH14以降減少傾向にある。
- 空き巣については、防犯パトロール隊の効果か、H14年からH16年までに大きく減少しているが、安心できない。
参考: 行徳地区犯罪発生データ
- 空き巣の80%はアパート、マンションで特に道路から奥まった1階、人の行き来の少ない上層階に多い。
- 特に上層階は安心してか戸締まりしてない場合が多い。戸締まりは必ずするように。
- 侵入に際してはドライバーを使って数秒で窓を割る(三角割り)手口が多い。
- 振り込め詐欺は電話でいきなり現金を請求することはまずあり得ない。あやしい電話があったら以下の対応を。心配な場合には警察に電話を。
- いったん電話を切る(長話禁物)
- 本人に連絡をとり、必ず事実を確認する
- 家族や近所に相談する
- 電話1本で現金を要求してくるのはおかしいと頭から詐欺だと思う。
※昨年、行徳地区の郵便局の振り込み窓口で「これ振り込み詐欺じゃない?」と指摘された未然防止件数が20数件あり。
- インターネットから銀行を装った偽メールでHPへアクセスさせカード番号等を入力させるフィッシング詐欺も発生している。暗証番号には生年月日や電話番号などは絶対使わないこと。
(2)安全・安心 住まいの防犯対策について(千葉県県土整備部住宅課住宅政策室 齋藤副主幹)
- 市川市は空き巣発生件数で、人口1万人あたり37.5件と千葉県内でワースト1。
- 空き巣は侵入に5分かかるとあきらめる。5分かけさせる対策をうつことが必要。
- 昨年犯罪の防止に配慮した住宅の構造および設備に関する指針が定められた。(参考: 千葉県「犯罪の防止に配慮した住宅の構造及び設備に関する指針」)
参考: 千葉県「犯罪の防止に配慮した住宅の構造及び設備に関する指針」(PDF)
- 基本原則は
- 周囲からの見通しを確保する(監視性の確保)
- 居住者の帰属意識の向上、コミュニティ形成の促進を図る(領域性の強化)→特に集合住宅
- 犯罪を行おうとする者の動きを限定し、接近を妨げる(接近の制御)→センサーライトをつけたり、雨どいを登って簡単にベランダに上がれあがれないよう雨どいの位置を工夫するなど。
- 部材や設備等を破壊されにくいものにする(被害対象の強化・回避)
参考: 千葉県「安全・安心 住まいの防犯対策パンフレット」(PDF)
- 具体的な窓の防犯対策としては、補助鍵よりは、鍵つきクレセントの方がよい。
- センサーライトの照度は50ルクス程度、10m先の人の顔がわかる程度がよい。
(3)防犯性の高い住宅設備について(防犯整備士 榎田 雅一氏)
- 空き巣に入られないようにする対策(ダイヤル式補助鍵やクレセント、センサーライトなど)と入られた後の対策(窓が開いた時に鳴るブザーなど)のどちらが必要になるかをよく検討する。
- ブザーは屋内で鳴るため、留守の時は外にも聞こえずらく意味がない。誤作動も多く対応はかなり大変なためあまりお薦めしない。警備会社と契約しても結局は空き巣が入った後の対応となり、空き巣に入らせない対策が重要。
- ダミー防犯カメラは犯人が見れば本物かダミーかすぐわかるため、現実的にはあまり意味がない。
- センサーライトはセンサーを横切った時に反応するため、設置角度が重要。正面に設定しても感度は低い。
- ディンプルタイプの玄関鍵ならピッキングはまずされない。補助鍵があればさらによい。(2万円程度である)
- 玄関扉を閉めた時に扉と壁に隙間がある時は、針金一本でサムターン回し可(実演あり。ホントに開いた!でもうちのマンションは大丈夫そう)
- 窓に補助鍵をつける時は、窓の下側より上側よい。下だとしゃがむため窓を割る作業が楽。上だと周りからも見えやすいため作業しづらい。
- 窓の防犯フィルムは隙間なくちゃんと貼れていれば効果大(車のフィルムと同様の貼り方、女性では自分で買ってきて貼るのは難しいかも)。鍵部分を中心に縦70×横40cmくらいであれば三角切りにも対応可。
資料提供: ガーデナヴィル市川妙典自治会