行徳地区教育協議会「平成15年度教育講演会」要旨
日時: 2003(平成15)年11月14日(金)午後7時
場所: 市川市立幸小学校・3階視聴覚室
当日の講師は、行徳警察署・生活安全課の今井利広・警部補(係長)で、「防犯について考える」の演題で約30分講演。引きつづき、防犯協会による広報ビデオを約30分上映しました。
講演の要旨はつぎのとおり。
・行徳警察署管内における2003年1月〜10月末までの犯罪認知件数は約4400件。1日あたり平均約15件の犯罪が発生している。空き巣や忍びこみなどの住居犯罪が多い。また、市川市は県下でもひったくりの発生が多く、同期間に120件ほどある。
・ひったくりの予防のため、自転車のまえカゴに不用意にバッグなどを置かない、夜間に暗い道をできるだけ歩かない、ハイヒールをはいた女性はとくに周囲に気をつける、携帯電話で話しながら歩かない(とくに女性に多い)、多額のお金をできるだけ持ち歩かない、などの注意が必要。もし被害にあったら、大声を出したり防犯ブザーを鳴らすなどして近くのひとに知らせ、犯人の乗り物の特徴をおぼえて現場からすぐ110番通報をしてほしい。
・「グレンタイ」を名乗る暴走族は、住民からの情報提供などをもとに主要メンバーを逮捕して壊滅することができた。これにより、10月はひったくりやオートバイ盗などが激減した。ただし、暴力団がらみの逮捕者が私選弁護人をつけたため、今後、この費用をまかなうため組織末端の青少年がカツアゲなどによる資金確保を図る可能性があり要注意。
・最近警察署で受理した安全相談には、(1)アパートの家賃振込先の変更通知を装ったハガキ投函(いまのところ被害報告はなし)、(2)警察や大学教授を名乗り「赤外線カメラで盗撮したビデオを返したい」などいう不審電話(もしナンバーディスプレイで発信元が表示されたら110番へ)、(3)孫や甥を装って高齢者を狙ういわゆる「オレオレ」詐欺(現金を振り込んでしまった被害者あり)、(4)身に覚えがない料金を請求する詐欺電話(逆に相手の情報を問いただすのも効果的。電話番号を知られているので、相手を必要以上に刺激するといやがらせ電話につながることがある。冷静に、ことばに気をつけて)、などがある。
・小中学生を狙って声をかける不審者や変質者などの通報あり。(1)9/18午後4時ごろ、バイパス沿いでツタヤ近辺にあるam/pm付近で、40歳ぐらいのサングラスをかけた男が、帰り際の小4女児に「クルマに乗らないか」と声をかけてきた。クルマはグレーのワンボックスカー
。(2)同日午後5時ごろ、行徳中央公園で、不審な男が小1女児の3人組にクルマの運転席
から「そっちにいて・・・」と声をかけ、ドアを開けながら下着を脱ぎだした。(3)10/29朝方、弁天公園で、クルマから降りてきた男が女子中学生に「○○スタジオに行かな
いか」と声をかけセーターを引っぱった。
・このような被害にあいそうになったら、その場から走ってにげる、近くのコンビニ・お店・ガソリンスタンド(スタンドは「駆けこみ110番」指定場所)などに逃げこむ、お店がなければ民家に助けをもとめる、それもなければ大声で「たすけて!」と助けを求める、ということをこどもたちに伝えてほしい。また、知らないひとに声をかけられたらクルマなどに乗らない、登下校は複数人で、なども注意してほしい。
このあと、住民ボランティアによる防犯パトロールの成功例を紹介するビデオが上映さ
れ、「自分たちのまちは自分たちで守る」という意識の向上が、失われつつある地域コミュニティの再生や、ひいては犯罪減少につながるとのメッセージがありました。
(資料提供: ガーデナヴィル市川妙典自治会)