(2003年3月7日)
2月17日(月)から始まったことしの所得税の申告期間は3月17日(月)まで。行徳公民館では、17日の最終日まで、税務署による出張相談が開催されています[写真]。医療費や住宅ローンの控除、昨年中に退職したばあいの還付など、払いすぎた税金があればとり戻すチャンスです。納税者意識の高まりや還付申告制度の周知がすすんだ結果、近年はサラリーマン世帯でも確定申告する数が増加し、2001(平成13)年分の確定申告は全国で2066万件、うち還付申告が1039万件で、ともに過去最高となりました。申告会場へ出向くばあいは、比較的すいている期間なかばがねらい目かもしれません。
税務署から事前に申告書が郵送されないばあいは、まず申告用紙の入手が必要となりますが、税務署の窓口は土・日曜と祝日が休みのため、申告の受けつけ以前の問題として不便です。税理士会が2月中に各地で開設した「広域還付センター」(東京駅・新宿駅・千葉駅・松戸駅など)では、一般的な申告用紙の配布のほか還付申告書の作成アドバイスと受けつけをおこないましたが、ここも平日昼間のみのサービスでした。
今回、税務署に足をはこばなくても、24時間申告できる便利な手段として注目されたのが、オンラインによる「確定申告書作成コーナー」です。来年度にはスタートが期待されるインターネットによる「電子申告」に先がけて、国税庁がことし1月にホームページ上に開設。自宅や勤務先のパソコンをつかい、画面の指示にしたがって「収入」や「所得」などの金額を入力していくと税額などが自動的に計算されて、ペンや電卓なしで申告書を作成できます。しかし、申告書の提出は郵送(または窓口に持参)となるため最後にカラープリンターでA4判普通紙に印刷しなければならず、通信速度が遅かったり、ブラウザなどソフトのバージョンが古かったりすると、この印刷過程でトラブルがおこる可能性があります。
オンラインにしろ手書きにしろ、独力で申告書の作成と必要な添付書類の用意ができるのであれば、税務署宛てに郵送するのがもっとも簡単な申告方法といえます。一方、確定申告に慣れていないばあいは、申告書の「どの項目にどの数字を入れればいいのか」が個別の事情によりわからず、結局専門家のアドバイスが必要となることが多いでしょう。
市川税務署では、毎年2月から4月上旬まで駐車場スペースにプレハブを建てて確定申告の臨時会場とし、職員が来庁した申告者や相談者の応対にあたっています。しかし、最近は申告者による「自己記入」の原則が強調されていて、わざわざ税務署まで出向くメリットが少なくなってきています。
妙典周辺在住者にとっては、行徳公民館(支所・2階)で開設される「税務署出張相談」会場がいちばん便利な申告場所といえそうです。わざわざ税務署まで行かなくとも、駐車場が閉鎖となることもなく、税務署職員によるアドバイスを受けることができ、その場で申告書に記入したり訂正したりすることもできます。ただし、相談者の数が少なければ30分程度の待ち時間で済むものの、最終日に向けてますます混雑することが予想されるため、これからの申告はお早めに!
参考: 国税庁ホームページ
市川市電子窓口サービス